小型船舶操縦者の遵守事項
小型船舶の船長が遵守しなければならない事項を確認し、理解を深めて海難事故を無くしましょう。
1.酒酔い操縦等の禁止
自動車の運転と同様、小型船舶の酒酔い等操縦も禁止されています。 注意力や判断力が低下して事故に繋がります。また、大胆になり乱暴な運転をしがちです。 海上での飲酒はもちろん、出航前の陸上でも飲酒はいけません。帰港してからゆっくり飲みましょう。
2.免許者の自己操縦
水上オートバイを操縦する時は全ての水域において船長自らハンドルを持ちましょう。 また、港則法に定められた港内や海上交通安全法に定められた航路を航行する場合は、小型船舶免許受有者が自ら操縦しなければなりません。
3.危険操縦の禁止
海水浴場やその付近で水上オートバイやプレジャーボートを航行させるのは大変危険です。 水上オートバイでスピードを出して周りに自慢している人もいますが大変危険です。 普通に遠泳している方もおります。接触しそうになっている場面を何度も目撃しています。 絶対に止めて下さい。また、ジグザグ航行や急旋回なども危険操縦にあたりますので止めましょう。
4.救命胴衣の着用義務
次の場合は救命胴衣(ライフジャケット)等の着用を義務付けられています。
- 航行中の水上オートバイに乗船している時。
- 12歳未満の子供が航行中の小型船舶に乗船している時。
- 小型漁船で一人で漁労に従事している時。
その他の場合でも危険に備えて救命胴衣を着用させるようにして下さい。 いざ海難が起こると救命胴衣着用者の生存率が約80%に対し、非着用者の生存率は約30%位と言われています。 義務じゃないからいいという考え方は危険です。最悪の事態を予測しましょう。
5.発航前検査の実施
小型船舶の発航前には航行の安全の為、点検を実施しなければなりません。 また、気象や水域情報の収集も合わせて行いましょう。 怠りますと思わぬ海難が発生する可能性があるので重要です。
6.見張りの実施
小型船舶操縦者には適切な見張りの実施が義務付けられています。 周囲の気象、水域や他船の動向にも注意しましょう。 衝突事故の約8割は見張りの不十分で起きていると言われています。 自動車と違い、停まっていても360°常に見張りを実施することが必要です。
7.事故時の対応
小型船舶操縦者は自分の操縦する船舶に事故が発生した時、その他急迫した危険が認められる時は、 自己に差し迫った危険が無い限り、人命の救助に最善を尽くさなければなりません。 その最善の手段は内容にもよりますが、人命救助を最優先に考えて行動することが重要です。